デザイナー、カルラ・サイベーネ(写真左)自身がデザインしたコレクションに加え、彼女の審美眼でセレクトしたアイテムを紹介しているブティック、その名もCarla Saibene。昨年10月に20周年を迎えた。わたしのお気に入りのエリアの一つであるミラノの中心部、チンクエ・ヴィエ地区にあるカルラの店は、エフォートレスでシック、そして少しボヘミアンなスタイルを好む幅広い年齢層のミラネーゼ御用達ショップだ。(写真はInstagram @carlasaibeneより)

小さなショップは、カラフルで足を一歩踏み入れた途端、笑顔が溢れ元気になる。2021年1月のFrom MILANOに登場したジュエリーデザイナーのヴィオラ、そして同年3月に登場した建築、内装デザイナーそしてジャーナリストのクララもミラノでのオススメスポットとして紹介していたCarla Saibene。カルラがデザイン・プロデュースするCarla Saibeneオリジナルブランドは、「タイムレス」なテーラード・ウェアを中心に、女性の身体を美しく見せるカッティングが好評だ。そしてなによりも生地の質の高さには特に細心の注意をはらっていて、使用されている素材は、メイドインイタリーの質の良いコットンやシルクそして麻というように天然素材。そしてオリジナルブランドの特徴として家具に使用される生地が使われることも多々。

また、Carla Saibeneブランドにカルラがセレクトした新しいニッチ・ブランドの服、アクセサリーやシューズなどを組み合わせてトータルコーディネートの提案もおこなっている。写真に写っている天然ラフィアで編まれた帽子は、日本とイタリアの国籍を持つミラネーゼデザイナーによる100%ハンドメイド。他にもリサイクルコットンで編まれた手編みのニットバッグなどサスティナブルなアイテムも。

ショップの壁のランプシェードは、ミラノデザインウィークの際、カルラセレクト生地を使ってミラノのハンドメイドランプデザイナーであるServo Mutoとのコラボにより誕生したもの。

イタリアに古くからあるタイプのランプシェードだが、カルラが選んだ生地でポップなランプに。同じモデルの商品がサイズ違いでトータル5点しか存在しないCarla Saibeneブランドと同じようにこちらのランプシェードも限定少量生産。なぜオリジナルブランドがそれぞれ5点しか存在しないのか。それは大量生産ブランドと差をつける意味もあるが、街を歩いていて他の人と被ることを嫌がるミラネーゼ達に配慮してのことでもある。

シューズのセレクトもなかなか。サンダルやブーティ、モカシンなど幅広い。クラシックなモカシンにカラフルなソックスを合わせるチョイスがカルラらしい。またオリジナルブランドの服の共布でできたベルトもとてもオシャレだ。

日本だと思いつかないチェック柄とストライプを組み合わせたり、カルラが提案する組み合わせは、ハッとさせられるものが多い。

ショップがあるエリアでのカルラおすすめのスポットをインスタで紹介しているのだが、こちらの情報も要チェック。クリエイティブなカルラのエクレクティックなセンスがショップの雰囲気をユニークなものにし、独特なパーソナルショッピングエクスペリエンスを体感することができる。

オンラインショップもあり、世界中に発送可能だそうだ。セールのこの時期、素敵なアイテムがお得に手に入るかもしれない。