from MILANO

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January. 2020

ITALIA - GIAPPONE (イタリアー日本)  ファインダーに映る二つの国

新年が明けて、ようやく冬らしい霧模様のミラノ。辺りが鼠色になるこの時期、多くのミラネーゼ達は気分が滅入るとぶつぶつ呟く。
もちろん毎日のように霧の日が続くとさすがに参ってしまうが、個人的に霧のミラノは嫌いではない。むしろ映画の映像の中に足を踏み入れたような気分というかポエティックでいい。
霧が濃いとある日、車を飛ばして(もちろん慎重運転で。なにせ辺りにぽつっぽつっと裸の木が時々見える程度で目の前は真っ白だから情緒を感じてうっとりしながら運転していると危ないのだ。)ミラノから40kmほど離れたローディへ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

会いに行ったのは、フォトグラファー、アリアンナ。彼女との出会いは、3年前。当時ドゥオモからスフォルツェスコ城へ向かう途中にあるピッコロテアトロという劇場のブックショップで働きながらフォトグラファーとしてのキャリアを積んでいた。高校生の時から写真の魅力にとりつかれ、その後進んだブレラ国立美術学院在学中に本格的に写真を撮るようになったアリアンナは、フォトグラファーとしてだけではなく、幼いころから母親がボランティアとして活動していたチェルノブイリの子供達を援護するアソシエーションでグラフィックおよび広報を担当している。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

ローディで生まれ育ったアリアンナの自宅兼仕事場に飾られているそれぞれ旅先から持ち帰った思い出深い写真達の中にアリスとハンプティダンプティのワンシーンが描かれた版画を発見。「この絵、中学時代の大親友が私がアメリカに留学する時に作ってくれたアルバムの中に描いてくれた一枚なの!ここでまた出逢えるなんて嬉しいわ。」と感激している私に「私アリスとハンプティダンプティの大ファンで、これはイギリスに行った時に見つけたのよ。」とアリアンナ。ちょっとした縁を感じる。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

物心ついた頃から父親が日本刀の鍔を集めていたのを見て育ち、日本に興味を持つようになったアリアンナはエレガントでエッセンシャルな日本文化に惹かれる大の日本ファン。日本好きということもこれまた縁を感じて嬉しい。そして念願叶って日本へ。日本での旅はいままでの彼女の人生で一番素晴らしい旅だったと語る。なんとその時に日本各地で撮った写真(上の写真は、箱根で撮った一枚)がイタリア文化会館も後援で来月16日から23日まで東京にあるroonee 247 galleryにて展示されるそうだ。外国人の目に映る日本は、日本で育った日本人にとっても新鮮に映る。日本で一番印象に残っていること。それは京都の川沿いを散歩したこと。「ちょうど沢山の紫陽花が咲いていて、静かな中ゆっくり散歩したその時間は実に穏やかでこれほど平和な気分を体感したのは生まれて初めてだったわ。」

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

出身はローディでも、ミラノで過ごした時間が長いアリアンナにとって魅力的な場所を教えてもらった。ポルタヴェネツィア地区が大好きだと言う彼女。「なんといっても1番のお気に入りは、Villa Necchiよ。私はPortaluppi (From MILANO 2019年3月に取り上げた邸宅ギャラリーを設計した建築家)が大好きなの。だから彼が設計したこの場所が好き。ミラノという都市にいながら違う時代、空間にワープしたような錯覚を覚える場所。お庭でゆっくり過ごすのはもちろんのこと仲良しのお友達とここでランチを摂るのは最高!」

メニューの品目は少ないけれどどれも丁寧に調理されていて美味しいのだそう。カフェとしての印象が強くてあまり知られていないが、予約は必須だ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

その他にもポルディペッツォーリ美術館、ブレラのOrto Botanico、Lu barでのブランチ、トリエンナーレデザイン美術館、モンテナポレオーネ通りにあるヴァレンティーノのブティックとオススメの場所を教えてくれたが、2番目のお気に入りは、やはりPortaluppi設計によるプラネタリウム。写真は1930年開業時そのままの木製のくるくる回る椅子。またドームのスクリーンには1930年代のミラノのスカイラインが描かれている。高い建物はドゥオモの大聖堂ぐらいで、後は今はなき煙突がちらほら。近年は高層ビルも建っているミラノ。基本的に大きな変化が無いイタリアの街だが、ミラノのスカイラインは随分変わった。イタリア最大であるミラノのプラネタリウムは、いつ行っても感動すると語ってくれたロマンチストなアリアンナ。来月彼女は大好きな東京へ再び。今回彼女の目に映る東京は、どんな感じだろう。東京から戻ってきた彼女に話を聞くのが、今から楽しみだ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。