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May. 2019
4月から5月。ミラノの街がきれいな花で埋め尽くされ、新緑もまた最高に美しい季節だ。毎年微妙に変動するが、5月の2週目もしくは3週目の週末にはミラノ市内の大きな公園でOrticolaというガーデニングショーも開催される。ミラノ市内には、花専門のキオスクも所々にあるのだが、おしゃれなフラワーアレンジをしてくれる花屋さんもある。そしてただの花屋ではなく、食事も楽しめ、時には生演奏も楽しむことができる素敵な場所がある。写真のロザルバ・ピッチーニさんの三つのパッションであるFIORI CIBO MUSICA(花 食 音楽)が詰まったPOTAFIORI。
Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)
通訳/クリエイター
大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。
ロザルバは、ミラノから45kmほど離れたところにあるベルガモの出身。ミラノから日帰りで訪れることができる素敵な街の一つだ。機会があればFrom MILANOでも是非ご紹介したい。ベルガモにまず最初のお店を構えた彼女は、花だけではなく野菜や植物全般、通常の花屋さんが使わないような素材を使った独特のアレンジでミラノでも知られるようになり、ミラノにFIORIというお店を出し、同時にロザルバはシンガーとしても活動する事で、カンタフィオリスタ (歌うフローリスト)という名でミラネーゼの間で話題になる。
人々が気軽に集まって、皆で楽しいひとときを過ごす時間が大好きな彼女のお店には、FIORIにもPOTAFIORIにもピアノが一台ずつ置いてあり、ロザルバが時々インプロビゼーションで歌う時に使われる。お客様のご要望によってロザルバ自身が花束を抱えて一般宅を訪れ、セレナータを歌うこともあるのだとか。また、花束につけるカードに花束を受け取る人に当てたロザルバからのメッセージと歌が録音されたQRコードをつけるギフトサービスもおこなっている。ジャズシンガーとしてブルーノートで歌うこともある彼女、私も何度か彼女の歌声を聴きに行ったことがあるが、話す時にも歌っているようで、とても心地良い軽いエネルギーを発していた。POTAFIORIのPOTAは彼女の出身地ベルガモの方言で女性の子宮を意味するという。新しい命が生まれる容器の役割を果たす場所。そこから新しいアイディアや発想が生まれる器のような場所、ここを訪れる人々(彼女はpotafamily と呼んでいる)を包み込む場所にしたいという彼女の願いからロゴも鉢の容器の形をしている。
POTAFIORIはワクワクする色々な事が起こる場所。通常のランチやディナー以外にもあらゆるイベントに利用することができる。コーヒーを飲みに来るだけだっていい。potacibo と呼ばれるレストランコーナーでは、ロザルバが好きなものが提供されている。おしゃれで繊細な一品もあれば、カゾンチェッリというベルガモの郷土料理の一つであるラビオリのようなものやポレンタ、パンとサラミといったいたって普通のイタリアの家庭料理も出している。こういった飾らない、でも皆に愛される食事が人々の心を繋ぐとロザルバは思っている。
ロザルバがセレクトしたお店オリジナルのPotaブランドのPotavinoシリーズの赤ワイン、白ワイン、スプマンテには、それぞれ#potarosso #potabianco #potabrot という名前が付いていてラベルグラフィックデザインもシンプルで素敵だ。彼女の好き!が至る所でセンス良く表現されているPOTAFIORI。
つい最近本も出版したロザルバ。彼女が自分のガイドであるという花から学んだ自然に寄り添うことで感じる幸せの秘密、そしてそこから得たものを自身と人やものとの関係に活かすことができるという彼女自身の経験が綴られている。自分の心に正直にハートが喜ぶことをする人生を送るロザルバ。忙しい彼女、歌うように「これから別のアポがあって行かなきゃいけないの〜。これクレスペディアっていうのよ〜。」と言いながら写真に写る黄色い丸い可愛い花をプレゼントしてくれた。彼女の周りに流れる弾んだエネルギーがこちらにも伝染してくるのを感じた。大好きな花、音楽、そして皆で楽しむ食事全てに囲まれて人生を楽しんでいる彼女は、誰だって自分の心が喜ぶことをすれば、人生というものはとても魅力的な庭なのだと気づかせてくれる。
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