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March. 2019
1934年から1936年にかけてミラノの建築家ピエロ・ポルタルッピによって設計され建設された邸宅、Casa Corbellini-Wassermann がアートギャラリーに生まれ変わり、今月8日にオープンした。ミラノにはポルタルッピが設計した建物が他にも残っている。中でも市内中心部に位置するVILLA NECCHI CAMPIGLIOは、FAI (イタリア環境基金)が修復しハウスミュージアムとし一般公開しているイタリア最大のミシンメーカーであるネッキ家のお屋敷が有名だ。こちらもゆくゆくFrom MILANOで是非ご紹介したい。
Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)
通訳/クリエイター
大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。
30年代の邸宅にGalleria Massimo de Carlo(マッシモデカルロギャラリー)というMassimo De Carlo氏が運営するミラノにおける三つ目のアートギャラリーが誕生した。この新しい邸宅ギャラリーを様々なメディアが取り上げ、オープン前から多くの人々の興味をそそり、オープニング当日は長蛇の列。
邸宅内では、随所に大理石がふんだんに使われている。30年代の設計にもかかわらず、決して古臭くなくむしろヴィンテージな作りがとてもカッコよく見える。写真は暖炉に使用された大理石。グリーンの濃淡のものや写真2にある焦げ茶とオレンジが編み込みの銅と並んでいるのが絶妙にシックだ。
テラスにある螺旋階段も大理石で出来ており、1933年にポルタルッピがミラノトリエンナーレVのために設計したものをこの邸宅へ持ってきたそうだ。壁面の大理石の色の組み合わせの洒落ていること、イタリア人が持つセンスの良さに惚れ惚れする。
部屋によって胡桃の木を使った床や大理石など異なるが、台所があった一室の床は、青いモザイクタイル。この空間もアート作品が見事に調和しており、床のディテールにも目がいくように設置されている。
現在開催中の展示、MCMXXXIV。
この邸宅の建設年、1934年のローマ数字表記がタイトルになっている。1934年は、歴史的に見ても激動の年。イタリアではムッソリーニが選挙で益々力に勢いをつけ、ドイツではヒットラーがリーダーとなった。この二人がアートの祭典で有名なヴェネツィアビエンナーレのオープニングで初めて出会ったという皮肉な偶然もあり、歴史とコンテンポラリーアートを絡ませた展示構成となっている。
写真は、見学者が持ち帰る事の出来るアート作品。芸術の国イタリアにおいてアートギャラリーの数は計り知れないが、邸宅ギャラリーは展示されたアート作品だけでなく、同時にイタリアの歴史的建造物も楽しむことができるという一石二鳥なアートギャラリーだ。
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