from MILANO

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March. 2024

寒くてもaperitivo!

スキーシーズン真っ只中。ミラネーゼの多くは週末になるとスキーをしに雪山を目指す。そこでも欠かせないミラネーゼ達の習慣、aperitivo (アペリティーボ)。これまでFrom MILANOのコラムで何度もaperitivoという言葉が出てきたと思うのだが、詳しく解説したことがなかった。

aperitivoはイタリア語で食前酒を意味し、ミラネーゼ達がディナー前の時間、通常午後5時くらいから8時くらいまで(中にはランチ前に楽しむ人もいる)に楽しむイタリアンスタイルのハッピーアワー。日本でも知られている赤いリキュール、カンパリが生まれたミラノ発のコンセプトだ。寒い時期でも街中のバールやカフェ、そしてスキー場でと年中aperitivo はミラネーゼの生活と切っても切り離せない文化なのだ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

ミラノを代表するaperitivoの飲み物は、スプリッツという色鮮やかなカクテル。アペロールもしくはカンパリリキュールとプロセッコ(北イタリアの発泡性白ワイン)、ソーダから作られ、時にスライスされたオレンジが添えられたこのさわやかなカクテルは年中いつでも味わうことができる。もう一つ古典的なネグローニというカクテルがある。ジン、カンパリ、スイートベルモットから作られたもの。それ以外にもシンプルにプロセッコ、シャンパン、グラスワイン、そして様々なカクテルおよびモクテル(ノンアルコールカクテル)を注文する人もいる。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

ノンアルコールのアペリティーボの代表といえばCrodino(クロディーノ)。コカ・コーラ同様に材料や配合の多くは企業秘密で公開されていないのだが、クロディーノの公開されている原料は、クローブ、カルダモン、ナツメグ、コリアンダーとピエモンテ州の美味しいミネラルウォーター、いくつかのハーブ、フルーツのエキスなどだそう。オークの樽にすべての原料を入れて、6か月かけて作られるクロディーノは、見た目もアペロールに似ている甘さと苦みを持ち合わせた炭酸飲料だ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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好みのドリンクを注文すると、手でつまんで食べられるフィンガーフード(フォカッチャやミニピッツァなど)やオリーブ、ナッツ、ポテトチップスなどが添えられる。以前は、ホテルやレストランバーなどを除いて一杯注文するとバールのカウンターに並んだ軽食を好きなだけ食べられる場所も多かったが、最近はそれぞれに決まった少量の軽食がサーブされるのが一般的だ。アペリティーボとチェーナ(夕食)をプラスしたアペリチェーナを提供するところもある。アンティパスト(前菜)が豊富にある場所ではアペリチェーナといって、カクテルと夕飯を一緒に楽しめるので、アペリティーボ後にディナーに行く必要がない。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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ミラノでのアペリティーボ発祥のバールはドゥオモに隣接したミッソーリ駅近くにあるバールだという説もあるようだが、歴史ある場所として有名なのは、ドゥオモに向かって左に位置するガレリアの入り口にある築100年のCamparino(カンパリーノ)。ほろ苦いリキュールであるカンパリのホームバーだ。店内には真っ赤なカンパリがずらりと並んでいる。カンパリーノの上には、Terrazza Aperol(テラッツァ アペロール)があり、店内は、アペロールカラーのオレンジで統一されていて、バルコニーからは荘厳なドゥオモを近くに眺めることができる。アペロールを使用したユニークなカクテルもあり。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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個人的にミラノでアペリティーボをするならここ!という場所がいくつかある。

季節の良い時期ならマンダリンオリエンタルホテルのガーデン。支配人がバーテンダーとしての豊富な経験があるので、上品で美味しいシグネチャーカクテルの数々を楽しむことができる。Ceresio7というプールサイドでアペリティーボを楽しめるところも気持ちがよい。長年定評のあるブルガリホテル、フォーシーズンズホテルのお庭でのアペリティーボも添えられてくる軽食やオリーブ、ナッツの質が良い。ワインが好きであればブレラ地区にあるN'Ombra de Vin (ノンブラ・デ・ヴィン)がオススメ。入り口は一見普通のバーに見えるが、中へ入り地下に進むと中世の面影残る店内が広がっている。修道院を改装した歴史の面影残る店内はイタリアならでは。ミラノを訪れた際はaperitivoを一度は体験してほしい。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

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