from MILANO

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July. 2021

Oli essenziali (エッセンシャルオイル)

今月もコロナ禍においてストレスを感じる心身を癒す話題を。

日本でも自然食品専門スーパーがあると思うが、イタリアでは、普通のスーパーにもスーパー独自のオーガニック食品ブランドがあったり、また自然食品専門スーパーも数多くある。自然食品を選ぶかどうかは、個々の健康のみならず、地球の健康にも影響すると考えられ、事実、有機農法が土壌やサスティナビリティにとって良いということが実証されているのは、周知のことだ。先月のErboristeria(ハーブ調合薬局)でも取り扱いがあり、またオーガニック食品専門スーパーにも商品棚に並んでいるエッセンシャルオイル。あまりにも多種類のオイルを見て、アロマテラピーという言葉は聞いたことがあっても、どういう使い方をすれば良いのかよくわからず、数少ない使い方しかできないでいた。ロックダウン最中に中学以来のピラティスインストラクターをしている友人から、彼女がアロマを生活に取り入れてから不調が減ったという話を聞き、彼女のお友達であるメディカルアロマアドバイザーが開催しているというメディカルアロマの基礎を学ぶセミナーにzoomを介して参加したことをきっかけに、エッセンシャルオイルの奥深さを知ったのだ。そこで、イタリアでも多く見かけるエッセンシャルオイルやイタリアにおけるアロマテラピーについて調べてみようと思ったのである。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

もともとハーブの香りなどが大好きで、香りが人間の嗅覚を通じて脳に働きかけることで心身が癒されると感じていた。

写真1のラベンダーは、広大な庭を持つ家に住む義理の叔母が、「このラベンダーは母が植えたもので、毎年玄関先でこうしてたくさんの花を咲かせて、虫除けに役立っているのよ。でも放っておくと、門まで続く歩道を妨げてしまって危ないから時々こうして切らないといけないのよ。母は、この花を摘んで袋に入れて洋服やリネンシーツが収納された箪笥の中に入れてた。私は、慌ただしい毎日でそんなことをする余裕がないけど。」と切り取って束にし、リボンを結んでプレゼントしてくれたものだ。部屋に置いておくだけでも香りが広がって癒される。lavender(ラベンダー)は、ラテン語のlavare(洗うを意味する)に由来し、古代特に中世において体を浄化するために使われていたのだそうだ。イタリアに渡ってミラノに住み始めた頃、イタリア人が、シーツにアイロンをかけるときにラベンダーのエッセンシャルオイルが入ったラベンダーウォーターを吹きかけてアイロンをかけていたのを目にして、素敵な習慣だなと思い、私もそれ以来シーツ類のアイロンがけの時にはラベンダーウォーターを使っている。話が脱線するが、イタリア人が下着や靴下、ジーンズにもアイロンをかける人種だと知ってビックリしたのは、遠い昔の話だ。笑

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

イタリアで一般的なエッセンシャルオイルの使い方といえば、アロマディフューザーだ。

我が家でも空気清浄と風邪ひき防止のため、ユーカリのエッセンシャルオイルを使っている。ユーカリにオレガノを混ぜる人、ミント、ラベンダーなどのエッセンシャルオイルをディフューザーで使うという人もいる。友人の中には、「バニラとティートゥリーを混ぜて、洗剤と一緒に洗濯機に入れると殺菌効果があるだけでなく、とっても良い香りがするのよ。」という人もいる。また、かかりつけの足病医の勧めにより、毎晩シャワーを浴びた後にティートゥリーのオイルを爪につけている友人もいる。ティートゥリーは抗生物質であり、爪を強くするだけでなく、身体に何か問題があった場合の治療法に最適だそうだ。この友人は、息子が小さい頃かかりつけの小児科医が代替医療も取り入れており、子供の足にもティートゥリーオイルを使うことを勧められたそう。そこからアロマテラピーも始めたそうで、「アロマディフューザーを用いてのアロマテラピーは、部屋を芳香で満たすだけではなく、気分の改善やリラックス効果も得られるの。」と教えてくれた。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

オーガニック食品スーパーでも見事な数のエッセンシャルオイルが陳列棚に並んでいるのだが、概してこういったスーパーで、店員さんにオイルの使い方や、どのオイルをどういう目的で使ったら良いかと聞いてもあまり詳しいアドバイスを受けることはできない。一方エルボリステリア(ハーブ調合薬局)においては、写真のErba Salusのように専属のラボラトリー(研究所)で作られた独自ブランドの100%天然由来のエッセンシャルオイルを取り扱う薬局もあり、自然療法医がきちんと症状や目的に合わせて使うべきオイルをアドバイスしてくれる。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

ミラノにあるエルボリステリアの中でも特にエッセンシャルオイルが充実しているErba Salusでは、ココナッツオイル、アーモンドオイル、麻のオイルなどなどの植物油も豊富に取り揃えている。アーモンドオイルは、妊娠時に妊娠線予防に使うようにと妊娠を知ったイタリア人の友人に教えてもらった。また別の友人には、麻のオイルは、コレステロール値を下げるのに役に立ち、ヘアパックとしても使っていると教えてもらったのだ。エルボリステリアの自然療法医曰く、マッサージをするために使うエッセンシャルオイルを希釈するのには、ココナッツオイルがいいとのことだ。エルボリステリアにエッセンシャルオイルを買い求めに来る人達のほとんどが、ストレスがかかった心身へのリラックス効果を求めてディフューザーを使った芳香浴法を実践しているそうなのだが、その他蒸気吸入法を行ったり、100%天然由来のエッセンシャルオイルであるErba Salusのオイルは、食事を作るときにも使えると言っていた。「100%天然であれば体の中に摂取しても大丈夫なんですよ。飲むことができるオイルは安全です。」と。これは、日本のメディカルアロマアドバイザーの方がセミナーでご紹介してくださったエッセンシャルオイルも同様だった。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

写真は、私の職場の一つであるアトリエの中庭にあるローズマリー。イタリア料理の多くに使われるハーブだ。マンションのバルコニーでも簡単に育てられて、普段の食生活に使っているイタリア人は実に多い。ローズマリーのエッセンシャルオイルは、神経刺激剤で、大半の神経障害に使うことができるそうだ。また動脈硬化症にも効くそうで、外用するとリウマチ痛や筋肉痛にも良いらしい。さらには、頭皮の様々な病気にも昔から使われているというなんとも優れものハーブだ。仕事場に入る時にいつもプーンと良い香りが漂い、それも実に気分が良い。ハーブが身近にあるイタリアの暮らし。ストレスフルな現代の暮らしではあるが、ハーブの持つ効能や香りに癒されることもイタリアが日本に続いて長寿大国である所以かもしれない。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。