from MILANO

今最も旬なミラノの情報をお届けいたします。

December. 2020

CLORI Milano

レッドゾーンからオレンジゾーン(レストラン、バール以外のお店は営業可能)を経て今月13日よりイエローゾーンになったミラノ。

クリスマスまでわずか。再び18時までレストランやバールの営業も可能となった。11月に3週間のソフトロックダウンの時期、3月のロックダウンよりは行動範囲が広がったものの、マスクの下に皆沈んだ表情を浮かべているように感じられた。食料品に並び、生活必需品のお店は開いていたのだが、その中でも私も含めミラネーゼ達の心を潤したお店がある。

CLORI Home and Flowers。最初のロックダウン時には自転車でのデリバリーをスタートし、ソフトロックダウン中もほとんど家から出ることのないリモートワークをする人達に癒しを与え、他のお店が閉まっていてもお誕生日や記念日にお花を送ってコロナ禍でも大切な人達のお祝いができたと多くの人から感謝の言葉を頂いたそうだ。またバルコニーやテラスで植物を育てる人も増えて、ガーデニングを担当しているオーナーの一人であるフランチェスコ(写真2の左の男性)の指導のもと、ロックダウン中にガーデニングの腕を磨いたお客さんも増えた。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

CLORI (クローリ=クローリス)とは、樹木のニンフで、ルネサンス期のイタリア人画家、ボッティチェッリの有名な絵画である「プリマヴェーラ(春)」の中でも描かれているのだそうだ。お店の名前について尋ねると「クローリスが春を告げる西風の神ゼピュロスを魅了して、ゼピュロスがクローリスに息吹きをかけた時にクローリスの口から花々が溢れだして、クローリスは花の女神フローラへと姿を変えたというストーリーなのよ。」と教えてくれたオーナーのフランチェスカ。(写真右の女性)そしてこの「プリマヴェーラ」で描かれている場面は、オウィディウスの『祭暦』がベースになっているのだとか。『祭歴』では「これ以来、世界は様々な色彩であふれるようになった」と続いているらしい。素敵な話だ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

2015年にオープンしたCLORIの存在を知ったのは、今年の4月。5月のFrom MILANOでご紹介したli-sei deli のオーナー、オッキさんのミラノでのお気に入りの場所の一つでli-seiの装花を手がけているのがCLORI。フランチェスカは、「オッキが作る料理は最高。彼女のお店のすべてが大好きだし、彼女も私のお店を気に入ってくれている。」二人ともオーセンティックなアンティーク家具が好きだったりとテイストが似ていてフィーリングがとても合うのだそうだ。CLORIでは自分が持っている花瓶に合わせてフラワーアレンジメントもしてくれるのだが、写真は最初のロックダウンが解けて、それまでデリバリーのみだったお花屋さんに足を運べるようになった5月のお誕生日に合わせて自宅に素敵なお花を飾りたくて作ってもらったブーケ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

CLORIでは、お花だけではなく、インテリア家具業界で長年経験を積んだオーナーのフランチェスカの審美眼にかなったフランス、オランダ、北欧などから集められた雑貨や家具も取り扱っている。「雑貨やホームオブジェと花が一緒になるとそこに素敵なシナジーが生まれるの。私は、古い雑貨小物を新しい視点から異なる使い方を提案するのも好き。例えば昔の刺繍入りのテーブルクロスをクッションに変えたりするの。」とフランチェスカ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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CLORIは足繁く通いたくなる場所だ。なぜなら毎週新しいものが入荷されたり、ディスプレイが頻繁に変化して、いつ行っても嬉しい驚きがあるから。四季に合わせて素敵な空間ディスプレイを見せてくれるのは勿論のこと、元々はスペースの問題で沢山の在庫を抱えられない理由から常に商品ごとの在庫が少量だったらしいのだが、故に毎週新しいものを仕入れることができ、お客さんから今週は何が届いたの?と電話で問い合わせをもらい、みんな頻繁にお店に戻ってきてくれるのだそう。常連のご年配のシニョーラが、「ブオンジョルノ、私のためにブーケを一つお願い。色はオレンジと紫がいいわ!」と言いながらお店に入ると、すかさず「ブオンジョルノ、シニョーラ!それはとってもいい組み合わせですね!」と上機嫌に応えるフランチェスコ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

こちらは、自宅により近い場所に昨年3月にオープンした二号店。ミラノに古くから存在する典型的なcasa di ringhiera(ミラノに住んでいた作家の須賀敦子さんが自身の著書の中で「踊り場のある家」と訳されていた)の中にあるお店で、これまた雰囲気がある。このお店にいるロベルトに今年のクリスマスリースを作ってもらった。藁のベースにピンクペッパーと苔そして羽を散りばめてふわっとしたリース。私がお店に引き取りに行く前にお店に来たお客さん達から同じものを作って欲しいとリクエストされたので「貴女の名前をとってChikiのリースとみんなで呼んでいるよ。」と言われた。2度目のロックダウン中には、寒さが日に日に増して、色を求めてお店に通った。店の前に並んだ沢山の色とりどりのお花を見て、顔に笑みが溢れ心が癒されるのを感じた。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

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通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。